太陽光発電を無料で設置すると言う悪徳業者に注意!訪問営業の注意点と見極め方

「今なら無料で太陽光発電を設置できます!」そんな勧誘を受けたことはありませんか?電気代が高騰する中、初期費用なしで太陽光パネルが設置できると言われると、魅力的に感じるかもしれません。しかし、「無料」という言葉には注意が必要です。


最近では、PPA(電力購入契約)やリース契約といった、初期費用ゼロで導入できる仕組みも増えています。しかし、中には不利な契約内容で顧客を騙す悪徳業者が存在するのも事実です。「契約後に追加費用が発生する」「長期間にわたる支払いがある」「解約時に高額な違約金がかかる」といったトラブルも報告されています。


本記事では、「無料設置」の本当の仕組みや、悪徳業者の手口、契約前に確認すべきポイントについて詳しく解説します。焦って契約せず、冷静に判断することが大切です。




無料設置の仕組みと条件とは?

「無料で設置できる」と言われると、まるでソーラーパネルをタダでもらえるように聞こえますが、実際には無料ではなく、何らかの条件が伴う契約であることがほとんどです。一般的に、「無料設置」として提供されるのは、以下のような契約形態です。



PPA(電力購入契約)

 - 業者が太陽光パネルを設置し、発電した電気をユーザーが購入する契約

 - パネルは業者所有のままで、契約期間終了後に買取や撤去の選択肢がある



リース契約

 - 月々のリース料金を支払うことで、太陽光パネルを使用できる契約

 - 一定期間使用後に買取オプションが付くケースが多い



サブスクリプション型契約

 - 定額料金を支払いながら太陽光発電を利用する方式

 - メンテナンス費用などが含まれることが多い


これらの契約は、初期費用が不要な一方で、契約期間が長期にわたるため、最終的な支払総額が高くなることがあります。また、契約内容によっては、「発電した電気を自由に使えない」「契約終了後に高額な買取費用が発生する」といったデメリットがあるため、契約前に慎重な確認が必要です。


「本当にお得なのか?」を見極めるためには、**「契約期間」「月額料金」「発電した電気の使用条件」**などをしっかり確認し、納得できる契約内容であることを確かめることが重要です。




PPAモデルとリース契約の違いを理解する

「無料設置」の契約にはPPA(電力購入契約)とリース契約が多いですが、この2つは仕組みが異なるため、違いを理解することが大切です。



1. PPA(電力購入契約)

事業者がパネルを設置し、発電した電気を契約者が購入する方式

初期費用なしで導入できるが、発電した電気をすべて自由に使えない

契約期間(通常10〜20年)が終わると、パネルを買取または撤去



2. リース契約

毎月一定のリース料を支払い、ソーラーパネルを使用する方式

契約期間終了後、パネルを無償譲渡・買取・撤去の選択肢がある

メンテナンス費用が含まれる場合もあるが、途中解約が難しいケースも

**PPAは「電気を買う契約」、リースは「設備を借りる契約」**という違いがあります。PPAの場合、発電した電気をすべて自家消費できるわけではなく、一部は業者の所有分として売電されることもあります。一方、リース契約では発電した電気をすべて使えますが、毎月の支払いが発生します。


どちらの契約も、長期間の縛りがあるため、契約途中で解約しにくい点に注意が必要です。特に、「10年以上先のライフプランが変わる可能性がある人」や「将来的に家を売却する予定がある人」は、契約内容を慎重に確認し、リスクを把握しておくことが重要です。




訪問営業でよくある勧誘トークとその実態

「今なら無料で太陽光パネルを設置できます!」

「電気代が大幅に安くなりますよ!」

「補助金の枠があと少しなので急いだほうがいいです!」


訪問営業でよく使われるセリフですが、このような話を鵜呑みにするのは危険です。特に、強引なセールストークで契約を迫る業者には注意が必要です。


よくある勧誘手口として、以下のようなものがあります。



「補助金が使えるのは今だけ」と煽る

 → 実際には、補助金の受付期間は長く、焦って契約する必要はない。



「電気代がゼロになる」と誤解させる

 → 太陽光発電は電気代を削減できるが、夜間や悪天候時には電力会社の電気を使うため、完全にゼロにはならない。



「この地域のモニター価格です」と特別感を出す

 → どの地域でも同じように勧誘しており、特別価格ではないことが多い。



「契約しないと損をする」と不安を煽る

 → 十分に比較検討せず契約すると、後で後悔するケースが多い。


特に、「今日中に決めてくれたらさらにお得に!」といった即決を求める業者は要注意です。契約を急がせるのは、顧客に十分な判断時間を与えないための手口です。信頼できる業者であれば、しっかりと検討する時間をくれるはずです。


訪問営業の話を聞いたら、その場で契約せず、一度持ち帰って家族と相談し、他社と比較することが大切です。




怪しい業者と信頼できる業者の見分け方

太陽光発電を導入する際は、悪徳業者を避け、信頼できる業者を選ぶことが何よりも重要です。では、どのように見分ければよいのでしょうか?



怪しい業者の特徴

会社の情報が不明確(ホームページがない、所在地が不明)

しつこく契約を迫る(「今日中に決めてほしい」など)

費用の詳細を説明せず「無料」「お得」とだけ強調する

保証やアフターサービスについての説明が曖昧

他社との比較を嫌がり、「ここが一番安い」と断言する



信頼できる業者の特徴

会社の所在地や連絡先が明確で、実績がある

しっかりとシミュレーションを行い、具体的な発電量やコストを説明する

資料や契約書を丁寧に説明し、不明点をきちんと回答する

「他社と比較してから決めてください」と言う余裕がある



保証内容やメンテナンスの説明が明確

また、実際に契約する前に、**「その業者の評判をインターネットで調べる」「口コミやレビューを確認する」「自治体に相談する」**などの方法で、信頼できる業者かどうかを見極めることも大切です。


「無料だからお得」と決めつけず、業者選びを慎重に行うことが、安心して太陽光発電を導入するための第一歩です。




契約前に確認すべきポイントと注意点

訪問営業で「無料設置」の話を持ちかけられた場合、契約前に必ず以下のポイントを確認しましょう。



契約期間と途中解約の条件

 → PPA契約やリース契約は10~20年と長期間に及ぶため、途中解約が可能か、違約金があるかを確認。



発電した電気の扱い

 → 発電した電気をどの程度自家消費できるのか、売電できるのかをチェック。業者が売電収入を得る契約の場合、思ったほど電気代削減にならないことも。



設備の所有権

 → 契約終了後にパネルを買い取るのか、無償で譲渡されるのか、撤去費用がかかるのかを確認。



メンテナンスの費用

 → 契約期間中のメンテナンスが無料かどうか、修理が必要になった場合の対応も確認する。



業者の信頼性

 → 会社の所在地や実績を調べ、過去のトラブルがないかチェック。自治体に相談するのも有効。


また、契約書をしっかり読み、不明点はすべて質問することが重要です。納得できない場合は絶対に契約しないこと。訪問営業での契約はクーリングオフ(契約後8日以内の無条件キャンセル)が可能な場合もあるため、契約後に後悔したらすぐに対応しましょう。


「無料」と聞いてもすぐに飛びつかず、しっかり確認してから判断することが大切です。




まとめ

太陽光発電は適切に導入すれば、電気代の節約や環境への貢献につながる優れたシステムです。しかし、「無料で設置できる」という言葉に惑わされ、不利な契約を結んでしまうケースが後を絶ちません。


訪問営業での勧誘には要注意です。「今だけお得」「無料で設置できる」と強調する業者の多くは、契約期間の長さや解約条件を十分に説明しないまま契約を迫ります。焦らず、契約内容をよく理解し、他社と比較することが重要です。


また、無料設置の契約には、PPAやリース契約などの仕組みがあり、それぞれメリット・デメリットがあることを理解する必要があります。発電した電気をどのように使えるのか、契約終了後の扱いはどうなるのかを事前に確認し、納得できるプランを選びましょう。


何よりも、信頼できる業者を選ぶことが最も重要です。契約を急かす業者ではなく、丁寧に説明し、顧客の立場に立って提案してくれる会社を選びましょう。


「無料だからお得」と思い込まず、冷静に契約内容を確認し、本当に自分にとってメリットがあるのかを見極めることが、後悔しないためのポイントです。慎重に検討し、安心して太陽光発電を活用しましょう。